ここ1ヶ月ほど「バッテリーの交換をしても駆動時間が改善しない」端末を、普段より見るようになりました。
「なんでかな〜」と疑問に思っていたところ、どうやら最新のiOSが原因のようです。
iOS14.6でiPhoneのバッテリー消費と発熱が増加、一部ユーザー指摘
ネットで調べると「iPhone11や12のユーザーが訴えている」というような、最新機種の情報しか出てこないのですが、うちでは、iPhone6Sや7で多く発見しています。
こういう端末のバッテリー交換をした際に、ちゃんとチェックしてあげないと、後日「バッテリーの減りが早いんですけど」というクレームが入る可能性があります。
そりゃそうですよね。
数千円払ったのにも関わらず、症状が改善しなかったら、お客さんは疑問に思うはずです。
というか、こういう場合は大体が「取り付けたバッテリーが悪い」と疑われますので、揉める可能性が高いです。
このやりとりは、非正規店とお客さんの間では、しょっちゅう行われています。
今回のiOS14.6に限らず、iPhoneというのは「バッテリー交換しても駆動時間が改善しない」という端末が一定数あるのですが、これは基板故障に当たるので、修理不可です。
これになったら、買い替えです。
しかし、非正規店の多くは、これについての知識もないですし、さらに悪質なところだと、わかっていてもバッテリー交換を行い、お金を取ってしまいます。
で、一度交換してしまうと最後、返金には応じてもらえず、お客さんはそのままお金を捨てることになります。
当社では、バッテリー交換の際に、基本的に基板故障を起こしていないかどうか点検しています。
ただ、時間を置かないと分からないこともあるので、もしその後、保証期間内に「バッテリーの減りが早い・改善していない」とお客様が訴えてくることがあれば、バッテリーを元に戻して、返金しています。
ただ、ひとりで営業しているような場合だと、こういう対応も難しいかもしれません。
ですので、もしバッテリーを交換しても改善しなかった場合、お金を返金する対応をしたくなければ、最初にその旨を伝えておきましょう。
例えば、今でしたら、
「iOS14.6にアップデートしたら、バッテリーの減りが早くなったという人が多いのですが、そのような心当たりはありませんか?
もし、iOSが原因だった場合は、バッテリー交換をしても改善しない可能性があります。
ただ、その場合でも、当店ではご返金することはできません。
もし心配でしたら、先にAppleに診断を依頼することをお勧めしているのですが、いかがでしょうか?」
これくらい言っておけば、大丈夫です。
そして、了解してもらった上で、修理を受けるようにしましょう。
もしバッテリー交換した後に、改善していなくても、揉めることは絶対にありません。
これでも不安な場合は、免責事項の書類を作って、一筆もらっておきましょう。
ここで不安に感じた方は修理しないで帰りますが、それは仕方ないです。
「もったいない」と思うかもしれませんが、軽く引き受けて、あとから揉めるくらいなら、最初からちゃんと話しておく方が、私はいいと思います。
揉めるのは本当に時間の無駄です。
とにかく最初に全部伝えて、お客様との行き違いを無くすこと!
これがこの仕事を続けていくための鉄則です。
また、今回のようにiOSが新しくなると、何かイレギュラーなことが起きたりしますので、常に最新情報には耳を傾けておくようにするといいです。